概要
xyz/plotとは、画像生成AI「Stable Diffusion」などのWeb UIに搭載されている強力な検証機能です。この機能の最大の特徴は、ランダムな画像を生成する「SEED値」をはじめとした各種条件を固定したまま、特定の要素だけを段階的に変化させられる点にあります。変更したパラメータは、グラフの軸のように縦(Y軸)や横(X軸)へと規則正しく格子状に並べられ、1枚の比較用画像(グリッド画像)として出力されます。これにより、プロンプトの単語、生成ステップ数、サンプラー、モデルの違いなどが、生成されるイラストにどのような差異をもたらすかを一目で視覚的に確認・分析できるようになります。
メリットについて
最大のメリットは、同一条件における要素の変化を正確に比較検証できる点です。例えばSEED値を固定し、髪色プロンプトの記述を「赤、緑、紫、金、銀」と連続して変化させれば、ベースの構図を保ったまま髪色だけが切り替わるスプライトシートのような画像を簡単に作れます。これにより、特定の単語がイラストに意図通り影響しているかを正確に判断できます。また、複数の設定を一度にバッチ処理で回せるため、理想の一枚を出力するための最適な設定値(呪文やパラメータの組み合わせ)を、手動で何度も生成し直す手間なく、効率的に見つけ出すことが可能となり、制作時間を大幅に短縮できます。
デメリットについて
デメリットとしては、機能が非常に多機能かつ緻密であるため、初心者にとっては設定画面の項目が多く、操作に慣れるまでにある程度の時間と学習コストがかかる点です。また、縦軸と横軸の掛け合わせによって一度に大量の画像を連続生成する仕組みであるため、指定する要素を増やしすぎると、1回の生成にかかる時間が膨大になります。マシンスペックによってはパソコンへの負荷が非常に大きくなり、グラフィックボードのメモリ不足(VRAM不足)によるエラーを引き起こして生成が強制終了してしまうこともあるため、設定の規模を見極めながら運用する必要があります
応用方法について
応用方法として代表的なのが、追加学習モデル「LoRA」の適用度を調整する「LoRA Block Weight」との連携です。専用のxyz/plotを用いることで、LoRAの階層ごとの細かな重み(影響度)の違いを画像で比較できます。これにより、画像のどの部分の重みがイラストのどこに影響を与えているかを視覚的に分析可能です。さらに、プロンプトの強調度合い(CFGスケール)やノイズ除去強度(Denoising strength)の最適なバランスを探るテストや、異なるAIモデル(チェックポイント)同士のかき混ぜ効果をグラデーション状に比較する際にも極めて有効です。
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